Introduction
突然ですが、皆さんはグラフのプロットにはどのマーカーを使っていますか?
だいたいはデフォルトの○や□あたりで事足りると思いますが系列が増えてくると他の形のマーカーを使うことがあるかもしれません。
多くのグラフ描画ツールではオプションとして選べるマーカーの中に△も用意されています。
ところで三角形と言っても色々ありますよね。ぱっと見たところ正三角形っぽいですが果たしてそうなのでしょうか。
また、○や□ならその中心がデータ点だとわかりますが、三角形の中心はどこなのでしょうか。正三角形でないなら重心か垂心か外心か、はたまたそのどれでもない何か[1]なのか、色々と選択肢が出てきます。
本記事では各種グラフ描画ツールで△のマーカーが果たしてどんな形なのかを調べてみました。
グラフ描画ツールによる△マーカーの違い
Excelの場合
以下の図は正方形(青・枠のみ)のマーカーに三角形(オレンジ)のマーカーを重ねて描画したところです。
ご覧の通り、正方形に内接し、底辺の長さと高さが等しい二等辺三角形で、高さの2等分点が中心に位置していることがわかります。
Googleスプレッドシートの場合
一方、Googleスプレッドシートで同じように描画すると、異なった結果が得られます。
正方形とはぴったり重ならず、円にちょうど内接しています。
こちらの△のマーカーは正三角形で、中心は重心になっていることがわかりました。
その他
他のツールも調べてみましょう。
Excelパターン
- Python matplotlib
Googleスプレッドシートパターン
- MATLAB
- Geogebra
- Origin
まとめ
△型のプロットマーカーはおよそ2通りのパターンに分けられる事がわかりました[2]。
Googleスプレッドシートパターンのほうがなんとなくそれらしい気がしますね。こっちだと下向き▽と重ねたときにいい感じに六芒星になるので私は好きです。
同じ場所に△、▽、大きさの違う3つの○をプロットしたところ |
ただ、「中心」の決め方が2通りあることからわかるように、マーカーをおいたとき△だと真のプロット点がどこなのかはっきりしません[3]。実際には中心点に対し点対称な形のマーカーを使ったほうが良いでしょう。
次回は△のマーカーがどれくらい「ズレて」いるのかを検証してみたいと思います。
[1] 余談ですが、「三角形の中心」は2020/9/1現在 39474 種類も登録されている(Encyclopedia of Triangle Centers に登録されたもの。今見てきたら更に増えていた。)ほど多いです。
[2] なお、○と△のマーカーで同じサイズを指定しても大きさの関係がそれぞれ違うのもまた興味深いですね。
[3] 「高さの半分」と「重心」とでは高さの1/6だけ位置にずれが生じます。
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